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「考えが甘いなアオイ、生体IDがなければ身体に戻ることは出来ない。生体IDを持っていないAIのお前には不可能だ」
身体へ戻るには生体IDが必要になる。
ゲームから人間の脳にアクセスしただけでは乗っ取ることは出来ない。
「生体IDって…これのことかな?」
アオイは少年の姿から大人の姿に変わった。
いや…あれは俺だ。
目の前に俺がいる。どういうことだ?
「さすがにオレを見て驚いているな」
声と口調まで俺にそっくりだ。
「ハッキングしたんだよ。悟」
俺の姿をしたアオイは笑みを浮かべる。
目の前で俺が笑っていて気持ち悪い。
管理メニューが開けなかったのは、ハッキングされたのが原因だったのか。
「最初はプレイヤーを乗っ取ろうとしたが、ランダムで来るからポッドの特定が難しいし、他のプレイヤーに影響が出るかもしれないからやめたんだ」
アオイは俺になりきった気で話している。
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