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「朋花、今週の土曜、仕事は休みか?」
「はい」
「お母さんの都合、きいておいてくれる?」
「どうしてですか?」
「ご挨拶に決まってるだろ」
「あ……」
「結婚を許してもらわないと。もしお母さんの都合がよければ、日帰りで申し訳ないけど、双子も一緒に始発の便で発とうついでに戸籍謄本を取って、それで東京に戻って入籍する」
またも驚いてしまった。母に挨拶をして入籍。
当たり前のことなんだけど、自分には遠いことのように思っていたから、夢みたいだ。
「嫌だなんて言わないよな?」
私はぶんぶんと首を振った。
嬉しい。でも。
「蒼さんのご両親にもご挨拶しないと」
「後回しでいいよ。反対した前科があるし、うちの親に会うのは入籍してからだ」
そうして土曜日、私たちは新千歳に飛んだ。
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