たこ焼き屋いらっしゃいませ

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 私たちは夢中になってシールをめくり、ポーンさせては食べ、ポーンさせては食べた。  四ページ目以降、明らかに春子が食べた数の方が多かった。 「ねえ、これお義母さんに持っていきましょうよ」  本の半分ほどを食べたところで春子が言った。 「どんな言葉よりも、大阪人にはたこ焼きよ。お義母さん、これできっと元気になるわ!」  もう少し食べたかったが、また「信じられない」と言われそうだったので春子の言葉に従うことにした。
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