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そして季節は巡っていく。
尊は地元の高校に進学した。
サッカー部には入らないと言っていた気がする。
僕は逃げるように県外の高校に進学した。
僕は高校でもサッカーを続けた。
だけど頭の中で、黒いモヤモヤした何かがずっと引っかかっていて、練習に身が入らず思うように力も伸びなかった。
結局スタメンにも入れないまま3年が過ぎ、大学進学と同時にサッカーを辞めた。
春が来て、桜の季節になるたび、あの日の尊の顔を思い出す。
年々頭の中の黒い何かが重くなっていくのを感じた。
尊とは年に1,2回メッセージのやり取りをするだけだ。
どうやら尊は高校卒業後、就職したらしい。
二十歳の同窓会に誘われたが適当な理由を付けて断った。
また頭の中の何かが重くなった。
そして、大学3回生の終わり頃――
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