シュガーよりスパイス

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おじいちゃんが亡くなって、作業場ががらんと広くなったように感じた。 お父さんも寂しいんじゃないのかな? そんなことを真剣に菓子を作る父親のことを見て思っていた。 そしていつからか、父は変な歌を歌いながら菓子を作るようになっていた。 なんだか作業場が明るくなった気がした。 それなのに出来る菓子は相変わらず繊細だった。 「お父さん、私も将来、職人さんになる。」 それは自然に芽生えた夢だったと思う。 「そうか。」 その時の満面の笑みの父の顔は忘れられない。
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