歩実

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「到着致しました。」 重たい扉の先 それはまるで 絵本で見た通りの 白い外壁で囲まれたお城が 私たちを高々と見下ろしていた。 「では、中へご案内致します。」 シャンデリア 西洋の甲冑 噴水 もう言葉では言い表せないほどの 別世界がそこには広がっていた。 「歩実様はこちらになります。」 奥に進んで着いた茶色の扉。 「私は…って、お父さんとお母さんは?」 戸惑う私をよそに 2人はニコニコしていた。 「歩実は、ここでドレスに着替えるんだ。」 「ええ。この後に備えて、真っ白なドレスに着替えるのよ。」 昔からずっと聞かされていた 真っ白なドレス まさか、本当に着れるの? 私が? 「では歩実様、参りましょう。」
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