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次の日、私はなぜか田川さんの同期の方々にトイレで囲まれてしまった。
しかもわざわざご丁寧に、私の部署が絶対使わないであろう場所のトイレ。
あー、怖い。
この歳になって、トイレでイジメられると思わなかった。
「麗奈が高見君と仲が良いの知ってるでしょ?」
なるほど。
そう言うことか。
私が高見さんと仲が良さそうで、釘を刺しに来たって訳ですね。
「はい」
ここは余計な事は言わない方が良い。
変に刺激して、ある事ない事、変な噂も立てられたくない。
「じゃあ、もう少し気を遣ったら?」
どうやって気を遣えと?
私は仕事をしに来てるんであって、あなた達みたいに、他人の恋愛に首を突っ込んでる暇はないんですけど。
もちろん言えないけど。
「入社した時から、麗奈と高見君は付き合ってるの。横からちょっかい出さないでくれる?」
付き合ってたんだ。
って、それはどうでも良い。
それより私はちょっかいなんて出してない。
花見の席でそう見えたのなら、それは言い掛かりだ。
本当にこの時期は大嫌いだ。
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