0人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
「私達の国は滅びました」
とナービィスは、悲しい顔で答え、
「私から話そうか?」
とやすののお父さんが言うと、
「いえ、私がみなさんに話します」
とナービィスは言って、話し始めた。
「地球から何光年も離れた所に地球と同じような星があり、たくさんの国と人々が住んでいました。
皆友好的で争いの無い国々だったのですが、親友であるミーナがマーロ国の王になってからバランスが崩れました」
「ナービィスの親友が?」
と私が聞くと、
「はい。同い年で小さい頃からずっと一緒にいました」
とナービィスは答え、
「それなのに何故?」
とみくが聞くと、
「ミーナの父である王に恋人を殺されたからです」
とナービィスは悲しい顔で言ってから、
「とてもお似合いの2人でしたが、お父様はお気に召さらず、2人の仲が深くなればなるほど2人を遠ざけようとし、最終的には彼は殺害されました」
私達が唖然とした顔をしていると、
「長い間ミーナは自室に籠り、私が何度も会いに行っても会うことは出来ませんでした。
その後ミーナは、父である王を殺害してマーロ国の王に就きました
それから近隣の国々を攻略し、あっという間に領土を拡げていき、最後に残った私達の国を攻撃してきました。
軍事力の差で私達も追い詰められてしまい、
私の父である王は、私を地球に逃しました。
最後に父は、
ミーナを止められるのは、ナービィスしかいな
い
と言って、火のまわった王宮へと歩いて行きました」
最初のコメントを投稿しよう!