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「いただきます。うわっ、このお肉すごく美味しい。想像以上だよ」
「確かに最高だな」
「龍聖君、私が焼くからどんどん食べて」
「いいよ。今日は俺がホストになる。お嬢様、さあ、どうぞ」
「えっ、あ、ありがとう。本当にいいの? でも、嬉しい」
ホストだなんて、違うよ。
龍聖君は……かっこ良すぎてクラクラするくらいの正統派の王子様。
その見た目の全てにドキドキする。
トングを使ってお肉を手際よく焼いてくれる龍聖君の手。
細くて長い指、ほんの少し筋張った手の甲が妙に色っぽくて。
目の前で私のためだけにお肉を焼いてくれてるこの人は……私の旦那様。
今だけは、龍聖君の言葉に甘えてお嬢様でいさせてもらおう。
本当に、贅沢過ぎる幸せな時間。
「できた、はいどうぞ」
「ありがとう。龍聖君、お肉焼くの上手なんだね。焼き具合が絶妙だよ。柔らかくてすごく美味しい。ねえ、龍聖君も食べてみて」
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