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「ああ。うん、本当だな、ここのお肉はどれも美味しんだな。そうだ、琴音。他にも何か注文しよう。俺、冷麺食べたい」
「いいね。じゃあ、私は……卵スープにする」
「それもいいな」
龍聖君、まるで高校時代に戻ったみたいにはしゃいでる。
もちろん私も。
毎日仕事漬けで疲れてるはずの龍聖君のこんな楽しそうな顔……ちょっとホッとするよ。
すぐ近くで見ていられて嬉しい。
高校時代の楽しい思い出が蘇り、さらに今の龍聖君との時間も独り占めできて……
この時間がずっと続けばいいのになんて、厚かましいことを考えてしまう自分がいた。
「それ、卵スープちょうだい。冷麺食べてみ」
「えっ、う、うん。ありがとう」
龍聖君が私に冷麺の器を差し出した。
私も卵スープを渡す。
交換する時の緊張で少し震える手、龍聖君にバレなければいいけど。
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