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はっぴーにゅーすにチェンジなるか!?
私はその話を聞いてから、部活にあまり集中できずに下校時間を一人で過ごしていた。
最初はいつもみたいに疲れでとぼとぼ歩いていたけど、、
なんだか、すごーく、不安になってきた…
文樹の引っ越しがうそじゃない気がしてきて、
わたしはいてもたってもいられなくなった。
気づいたら文樹の家の前にいた。
息は荒ぶってて、汗もびっしょり。
息を整えて、扉のチャイムを鳴らそうとしたら、
「奏……?」
文樹が部活終わりの格好で家に帰ってきたところだった。
「ちょっと、話が、あって。」
「ねぇ、文樹今度引っ越すって聞いたけど、ほんとなの?」
文樹はびっくりしたように目を見開いたあと、すぐに目をそらした。
「なんで私に言ってくれなかったの?」
目をそらす文樹を真剣に見つめて、最大の疑問を口にした。
「ごめん、言おうと思ってたんだけど…。なかなか言い出せなくて。」
ほっとした。文樹がほんとのこと話してくれたから。
それと同時に寂しさが私を襲ってきた。
「私ね、ずっと不安だったんだ。違う学校で文樹と交際を続けて行けるのかって。
私のいないところでどうしてるんだろうとか、実はそっちですきな人ができてるんじゃないのかとか…。」
私の言葉を聞いて文樹はびっくりした様子だった。
そして、私を眺めたあと、彼はふきだした。
「何いってんだよ。俺が不倫するとでも思ったのか??逆に俺が思ってたよ。」
「わ、笑わないでよ!!ていうか、私がそんなことすると思ってたの!?」
その言葉はさっき文樹が口にしたこととほぼ同じだったことに気づき、文樹とふたりして笑う。
そんなとき、ちらちらと、なにか降ってきた。
「雪…かな?」
「うん、初雪じゃね?」
そっか、もう冬だもんね。
「ねぇ、文樹。」
「ん?」
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