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なんてことだ…!
マネージャーの子が文樹と頻繁に会うようになってから私は部活や勉強がろくに集中できなくなった。
なんてこった…。
とはいえ、今日は休日。
ゴロゴロしたい気持ちを抑えて机に向かう。
ピーンポーン…
ピーンポーン…じゃないよ!今勉強中〜
お留守で~す。
ピーンポーン
ピンポンピンポーン
うるさい!なに!?
少しイラつきながら階段をおりて扉を開ける。
「はい?」
「よう、おっはよー」
そこにいたのは文樹だった。
その顔を見るとなんだかもっとイライラしてきた。
「なに?こんな朝から。勉強中なんですけど。」
「お!じゃあちょうどいいじゃん!勉強教えて〜。」
「えー、やだよ」
「えー!なんで!?」
だって文樹いつも話聞いてないから教える気なくなるじゃんか。
しかもそこまで頭悪くないでしょ!
私がそっぽを向いていると文樹が少し「うーん…」と唸った。
「じゃ、教えてくれたらケーキおごるよ。」
「え!!!!ほんと!!??」
受験生だからってお母さんに禁止されてたケーキ!!
「教えてくれないんだったら、受験後もケーキなしにするように奏ママに頼む。」
「やーー!まって!それはだめ!」
ひどい!ケーキを人質にとるな!!ケーキは悪くない!!
文樹はニヤリとわらい、言った。
「じゃあ、教えてくれるよね?」
うん。と言わざるを得なかった。
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