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サクラチル
その後、人気のないところで、文樹の話を聞いた。
その時、告白されたんだ。
結果は最初に言った通り。カレカノになれたのはいいものの、これからわたしたちは別々の高校に通うのだ。
その時は嬉しかったけど、今考えてみれば卒業のときにカレカノになったとしても、結局会えなくて、虚しく寂しい生活を送るだけなんじゃないのかって。
こうやって中学のとこのことを思い出すと、余計に会いたくなってしまう。
そういうことを、入学初日で思い知らされてしまうなんて。
校門を通るときにサクラが咲いていたのを見たはずなのに、私の心にはサクラはまだ咲いていない。
私はここ最近、きれいな桜が咲いた下で、告白されたあの日のことを
思い出すばかりだった。
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