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先生から聞いた行方不明になった人の話
姉「昔さぁ、英語の授業中に先生が時間余ったからある話をしてきたんだよね」
突如、姉から言われた言葉。
英語のティーチャーのオホモダチ·····じゃなかった。お友達の知り合いの新婚旅行のとある事件の話を話し出した。
新婚旅行は歴史好きの嫁さんの希望で歴史あるCの大陸に行くことになりました。
初の海外旅行ではっちゃけるのも頷ける。しかし、その新婚旅行で早速お互いの意見が食い違い喧嘩をしてしまったらしい。
姉「旦那が奥さんより前を歩いてたらしいんだわ」
裏道の様な所を歩き、暫く無言だったらしいんだけど
いい加減に何か話すなり何なりしろよと旦那さんが振り返ったら
姉「奥さん居なくなってたんだって」
妹「いい加減話しかけろって何で奥さんが気を使って話しかけなきゃいけないのさ。お前が何か話せよって思った」
姉「亭主関白ぶりたかったんじゃね?話戻すけど旦那がいくら探しても奥さんは見つからなかったんだって」
一人でホテルに戻っているかもしれないと、戻ってみたけれど誰もいない。
警察に駆け込み、大使館にも連絡をとっても旅行の日数中に奥さんが見つかる事はなかった。
姉「その時代って人攫いが流行していたらしいからそれだろうって言ってた」
妹「いや、怖いよ!海外怖っ!!」
姉「日本も年間八万人行方不明者出てるよ」
妹「日本怖っ!」
認知症等の病気関連が2万3千ちょいらしいです。
姉「当時はまだ治安が酷かった時代だからねぇ····」
奥さんが見つかったのはその数年後と言う。農村の見世物小屋を営む場所で
姉「達磨にされて壺の中に入って廃人化しているってさ」
妹「···ヒュ·····」
声に出ない叫び出た。
それでどうなったのかも聞いたらしいんだけど
姉「諦めたって」
妹「どういう意味?」
姉「そのままの意味」
今ならニュース等で大問題の話題だ。
当時はまだSNSやグローバル化なども表立った世の中ではなかった。
姉「大使館が念の為どうするか?って聞いてきたらしいんだって····」
四肢欠損し廃人化した奥さんを連れて帰って世話をすると言う覚悟は当時の旦那さんにはないだろうし、大使館の人も気の毒に思ったのではないだろうか。
その国は隠蔽が得意な国でもある。
そのまま知らないふりをしても国自体は何も言わない。
妹「じゃあ···奥さんは····」
姉「その後の事は分からない」
生きているのか
死んでいるのか······
今もその農村で見世物として出ているのか·····
姉「何で私がその話を思い出したかなんだけどさ」
タクシーを使った時に何気に旅行の会話をしてた時にタクシーの運転手がポロリと話した会話だ。
何年か前に運転手の知り合い夫婦の奥さんも同じ国で行方不明になったらしい。
場所は人気のない路地裏かと、聞けば同じ場所だった。
もしかしたらその運転手の知り合いも同じ末路を辿ったのかもしれない。
姉「それ聞いてマジでゾッとした」
妹「ワタシモウ旅行イカナイ」
姉「異世界トリップしたいんじゃなかったっけ?」
妹「ファンタジーと現実世界をごっちゃにしないで」
※以上、昔聞いたゾッとする話でした
本当かどうかは······ご想像にお任せします
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