家から帰ると不審者がいた

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家から帰ると不審者がいた

姉「だれ?」  仕事から帰ってくると金髪碧眼のヘンテコな服を着たジブ〇の魔法使いに似た残念なイケメンがリビングのソファーを陣取っている。 妹「お姉ちゃん!」  慌てた妹が駆け寄ってきた。  妹から話を聞けば今、妹がやっている乙女ゲームの攻略対象キャラらしい 姉:23歳 ファミレス勤務 趣味:格ゲー 妹:17歳 高校二年生 趣味:乙女ゲームと夢小説 姉「···················」  そのコスプレをした不審者が家の中に寛いでいるわけか成程。  念入りの計画だ。  まず妹がこの乙女ゲームをやっていると言う情報を何らかの方法で入手し  衣装を用意し、メイク(または整形)をして2.5次元を作りあげた。  そしてここに不法侵入をしに来たと言うことか  しかし、目的はなんだ?  金なんて我が家にはない。  妹のストーカーか?  こんなちんちくりんの妹にストーカーするなんて趣味が悪すぎるだろう。  しかし、一番有能な目的がそれしか思いつかない。 妹「お姉ちゃん。さりげなく酷いこと言ってるよね?」  つか、妹も妹でそんなストーカー(容疑)を家に招き入れんな。 「つかぬ事を申すが、貴様がここの家の主か?」  おい、この野郎。  今貴様って言ったな? 姉「顔面に道路で死んでたムカデなげつけてやろうか?」 妹「お姉ちゃんやめてぇえええ!」  このキャラは俺様キャラなんだと妹が言うが、知るか。この国に王政なんぞない。  どんな姿かたちをしていてもお前はここでは不審者、強盗、犯罪者である。 姉「さっさと警察にお持ち帰りしてもらおう」 妹「お姉ちゃんちょっと待ってぇぇぇえ!」  妹が必死で止めるが、こんな男いつまでも家に置くわけにはいかないだろう。 妹「せめて元の世界に戻れるまでここにいさせてげて!」  そいつを誰が養うんだ?  お前が養うんか? 姉「私がお前以外に家に置くのは未来の猫型ロボットだけだ!!」  その未来道具が入ったポケットがあれば猫型ロボットは必要ない。 妹「推しなの!超好みの推しなの!!」 姉「じゃあお前が養え!私の金を頼んな!!」 「無礼者!お前達に養って貰うなんてこちらから願いさげだ!!」 姉「····················」  110電話しました。 ---------- 「で?その変態王太子はどうなったの?」 姉「知らね?祖国に帰ったんじゃね?」  友人とランチに言った時にそんな会話をしました。 姉「祖国に帰らなかったら今も留置所じゃね」  妹は泣いていたが、関係ない。 姉「ただいま~······誰?」  家に帰ったら鎧を纏った変態がいました。  暫くこの家には妙なコスプレをしたイケメンの不審者が不法侵入するというレッテルをはられたのはあとの話。 終われ
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