エピローグ

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エピローグ

 思い出すのは、頭上から降り注ぐ白い紙吹雪。  ハウリングを起こしながら空に吸い込まれていく剣崎の高らかな声。  十一月の透き通った青空を背負って立つ姿。  痛いくらいに首を逸らしてその姿を見上げるわたし。  ざわざわという観衆のざわめき。  こらえきれずに笑いだすたけやんの朗らかな笑い声。  「けんざき、お前許さんぞ!」と怒鳴る玲人君の声にも笑いが含まれている。  隣りに立つ美都がそっと腕を組んでくる、その穏やかなぬくもり。  何も成し遂げられなかったわたしたちに降り注ぐ、優しくて温かい光。 ー 完 ー
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