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地震
はあ、今日も終わったなあ。夕飯、なに食べようかなあ。
食欲ないなあ。
麺かなあ……。
仕事帰りの電車の中、ごとんごとんと揺れながら毎日同じことを考える。
大学を卒業して3年、同じ日常を繰り返し、思い出にも胸の奥に潜む想いにも蓋をして、淡々と過ごす。
あと少しでこの生活も終わりを告げるけれど、それは私が望んだことではない。
ため息が出そうになる。
電車を降り、駅に併設されているコンビニで適当に夕食のパスタとサラダと翌朝用のパンを買い、街灯と立ち並ぶ住宅の門灯に照らされた道をアパートまで歩いて帰る。
突然スマホから緊急のアラームが鳴ったと思ったら、しばらくして地面がぐっぐっと揺れ始め、大きくぐらりと揺れた。
わっ、地震⁉︎
と思った瞬間、縦揺れのドンッと突き上げる、思わず頭を抱えてしゃがみ込むような衝撃からゆさゆさと尾を引くような揺れが続く。時間にして20秒ほどだと思うが、長く感じた。
恐怖で動悸が激しくなったが、近くの家から飛び出してきたおじさんやおばさんを見て少し落ち着く。
はあっと息をついて立ち上がり、おじさんやおばさんと『すごい揺れたね。』とか言葉を交わしてアパートへ向かった。
あー、家の近くでよかった。棚とか倒れてなければいいな。
水とか食料とか、買っておいた方がいいのかな。
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