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拠点は都心にある高層マンションの一室だった。モデルルームのような、なにもかもが洗練された広い1LDKの部屋。
「一室じゃないわよ、このフロア全部よ。何人いると思ってんの。」
「ええっ?」
「とりあえず浩輝とあんたはこの部屋を使って。私は隣の部屋にいるから。」
リサさんがふんっと踵を返して部屋を出て行った後、浩輝が私をぎゅっと抱きしめた。
「疲れただろ。風呂に入って早く休もう。食事は上のラウンジからデリバリーを取ろう。」
浩輝はいったい…?
驚いている私の顔を見てふっと吹き出した。
「別にやばいことないよ。ちゃんとした仕事をして、これが当たり前のことだから。バスタブにお湯を入れようね。』
父から捜索願いが出されていると思われるので、葵だけには連絡して私は1週間その拠点から出ずに過ごした。
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