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父がネオを呼び出すと、ネオはタブレットを持ってすぐに来た。
「悪いね、仕事じゃないんだよ」
「えっ?そうなんですか?理事長と言うべきか、伯父さんと言うべきか?」
「どちらでもかまわないんだけどね、ネオにひとつだけ聞きたいことがあって来てもらった」
「はい」
先ほどまで写真が並んでいた場所へタブレットを置いて、チラッと僕と三咲を見て小さく首を傾げたネオに
「ネオは姫美華さんと親しくしているのかな?」
父が座ったまま問いかける。
「改めて聞かれると困るくらい普通。どういう意味で聞かれてます?」
「聞かれて困るくらい親密かということだね」
「いえ、それは全く全然ですね。基本的に真のいるところでしか会っていないし、その上で彼女を送ることがあったけど、真がよろしくって言って了承しているので」
「そうか、それならいいんだよ。呼び立てて悪かったね」
「え?それだけ?何かありました?ああ、でも戻ります。消防の点検の立ち合いの途中で人に頼んで来たんで。失礼します」
ネオはバサッと乱暴に頭を下げてから急いで部屋を出て行く。
「真、ネオの説明は正しいか?」
「はい」
「あの先ほど、もう一人お名前を伝えたかったのですが…城田先生と婚約者さんは親密ですよね?」
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