陰謀

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理事長室へ行くと、そこにはネオもいた。 「真、昨日の写真がネオにも届いた」 「昨日の話を今聞いたよ…真…まずいよね?」 ネオが持って来たのは昨日と同じ写真3枚で、事務局長宛の意見ポストに入っていたらしい。 「昨日も、姫美華さんは何も言って来ていないか?」 「何も。さっき卒論指導の休憩中だと、僕に電話もくれたばかりで…変わりない」 「星乃さんも何も言って来ないということは何もご存知ないはずだね。でも来週、再来週…今か今かと思わないといけない状況だよ、真…軽率なことをして非常に問題のある状況になっていると、自覚はあるか?」 「…はい…申し訳ありません。姫美華や星乃さんはもちろんのこと…学園内でもいつ広がってもおかしくない状況だと…本当に申し訳ありません」 父とネオのため息が僕に向けられ、二人とも黙ってしまった。しばらくして、高校の部活終了と下校を促すチャイムが少し離れたところから聞こえ、それに動かされたようにネオが口を開く。 「井上三咲、処分しますか?」 「…それなら同時に真の処分もしないといけない。当然のことだね」 「二人が何かしたとバラすことになるか…恋人だったことを知る者も多いから簡単に知れ渡る。それはダメですよね…姫美華の耳に入る」 「星乃さんの耳にも…」 「それは非常にまずいですね、婚約解消や慰謝料請求だとかの話になる…」 「しかし、これは…無事に結婚したあとも問題になる可能性を残すな…真、昨日は家族に言わないでおこうと思ったが、家族会議だな」 僕には何も言う権利はなかった。ここでも家族会議でも。
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