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この国の国民どもは屑みたいな連中だ。だからといって全員消してしまうわけにはいかないし、そんな行為はそれこそ命を散らした皆への冒涜に等しい。だとすれば自分がすべきことは一つしかない。屑みたいな国民どもをまともなレベルになるまで躾るのだ。
自分のことしか頭にない、世の中のこと、国のことなど考えもせず、国を守る覚悟も何も持たない。そういう人間に徹底的に再教育を施し、まともな人間へと生まれ変わらせる。それこそが自分が為すべきことだ。
自分が理想とする社会になったとき、自分は初めて三人の墓前に顔を出すことができる。そのときになってようやく、お前たちは価値あるもののために命を懸けてくれた、本当にありがとう。そう言って頭を下げることができる。
だが、まだそのときではない。そのためにはこれから長い時間をかけてこの社会を変えていかなければならない。
別班に異動しよう、そこまで考えたときにすっと覚悟が決まった。
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