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「あれ〜のぶちゃんじゃん」
思わず口から出た。
のぶちゃんは、中3のときの数学の先生で、高橋信雄先生と言った。
俺たちが15歳で、確かあの時、のぶちゃんは25歳くらいだったから何だか先生って感じじゃなくて兄貴みたいだったんだ。
あの頃は今のように個人情報なんて考え方が無かった時代だったから、俺は何人かの友達と先生のアパートによく遊びに行ったりしていた。
先生も気楽に招き入れてくれて話を聞いてくれたりラーメンをご馳走してくれたり結構楽しかった。
ある時なんか、クラスの女子で誰が一番良いか?なんて話した時があって、今なら大問題になるかも知れないけど先生も誰が良いとか普通に俺たちと一緒になって言ってた。
それが俺の大好きな子だったもんだから嬉しかったな。
15歳の俺は、のぶちゃんはさすが、大人だ。
中身を見抜いていると思った。
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