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 甘い甘い夢を見ているようで、ふんわりと綿菓子にくるまれているようで、空也に抱きしめられたまま眠った。 「ようこそおいでくださいました」  夕方マンションに迎えが来た。  8人乗りの白いワゴン。  広々とした車内。  空也と私と淳、潤、日比谷が乗り込んで、ホテルに送られた。 「ここで着替えてから会場に向かいます」  あいさつをしたのは、以前、空也と2人で過ごすはずだった別荘で会った満谷さん。 「空也様と宮様はこちらに……」  淳と潤と日比谷は別のスタッフがやってきて連れて行った。  満谷さんに連れて行かれた部屋には昨日、空也が選んでくれたスーツが届けられていた。 「満谷、下がってろ」  空也が言うと満谷さんは頭を下げて、部屋から出て行った。 「初音、こっちにこい」  空也に呼ばれて近づく。 「何だか……緊張して来ました……」  空也の家族。  初めて会う両親。親戚。  海さんや雅さんには会ったことはあるし、ロイだって従兄弟らしいけど……。 「自然にしてればいい」 「そ、そうですけど……カ、カミングアウト…?」 「『恋人』って紹介してやろうか?」  イタヅラっぽく笑う。 「意地悪言わないでください」
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