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私の幼馴染みに愛井小太郎(まないこたろう)とか言う父みたく小柄な男が居る。奴は既に娯楽庁の役員であり、私は寧ろ娯楽庁に興味はなかった。ただ小太郎を強気な輩とあしらうばかりだった。「おっ!おぉっ!空輝っ!娯楽庁に用があるか!?あっははっ!遂に来たか…空輝。」一張羅の小太郎が区政府センターの窓口にポッとした感じで構えていた。少なからず、私にはそう見える。「辞令の様なものさ…。娯楽庁に縋らなければ存在意義を見い出せないんだよ。最早な…。液状化して、人に侵入して破裂させたりしたら大変だろ?あっははっ!」私はやぶさかぼうに小太郎に投げ掛けた。「あぁ…空輝は変態だったな。俺はな?確かに変質者系の変態だけども、空輝みたいな指標系の変態はさ?難しいぞ?…ギャンブル出来るのか?」小太郎は枯れた笑顔を覗かせ、私に問うた。私はギャンブルを強いられている。溝浚いを押し退け、溝に飛び込む様な…虚しい気持ちに為っていたのだった。
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