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潤の家から帰った尚弥は自分の部屋のベッドに寝転んだ。天井を眺めながら、ふとルイの初恋話を思い出す。
(お姫様か……)
小学生の頃から女の子にモテる奴だったが、初恋の人なんて聞いたことない。初恋の人のことをお姫様と言うルイはいつものふざけた感じではなく、真剣で本当に優しい表情をしていた。
「なんかイラつく」
尚弥は自分の感情を理解していなかった。
この感情が意味するものを。
(どんな人なんだろ……気になる……)
「あーっ!もう」
枕に顔を押し付ける。
結局その夜は尚弥は一睡も出来なかった。
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