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「良い所ですね」
潤が窓からの景色を眺めながら呟く。
ルイも潤の隣に立ち景色を眺める。尚弥は景色よりも美鈴が用意してくれたお茶菓子を頬張っていた。その様子をルイは横目で見る。
「尚は景色よりも食い物に夢中なお子様だな」
呆れながらボソッと呟くとその声が聞こえたのか尚弥がルイの方を見て抗議する。
「この饅頭ほんとに美味いんだって!食べないなら俺が貰うぞー」
そう言ってルイの分の饅頭も食べようとした尚弥の手をルイが掴み、饅頭を取り上げる。
「これは俺の!」とルイが饅頭を食べるのを悔しそうに尚弥が見る。食べたかったーっと喚く尚弥に潤が自分の饅頭を尚弥に渡す。
「早く食べちゃって下さい。花音さんが待ってますよ!」
夕食まではまだ時間がある。
近くの川で釣りをする予定だ。釣れたら今夜の夕食の食材にしてもらうのだ。
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