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尚弥とルイは釣り竿を叔父さんに借りて来て、どちらがたくさん釣るか勝負していた。今の時期なら鮎、イワナがターゲットだ。
花音と潤は川の岩場に座り二人の様子を眺めていた。
「どっちがたくさん釣ると思います?」
「ん~ルイ君じゃない?器用だし。尚弥君じゃ勝てないでしょ」
「確かにルイは何やるにも完璧な人ですからね」
花音と潤はお喋りを楽しみ、2時間ほど経ち、釣りも決着が着いたみたいだ。
予想通りの結果だった。ルイ10匹、尚弥0匹でルイの圧勝だ。
「くそー」
「俺の勝ちだな」
悔しがる尚弥にルイがニヤっとする。
「さて、そろそろ戻るか」
旅館に戻り叔父さんに釣ってきた魚を渡す。
「お!大量に釣れたな。夕食に出すから楽しみにしてな」
「夕食までまだ時間あるから温泉入ってきたら?」
美鈴の提案に四人は露天風呂に向かう。
脱衣場で服を脱ぐルイの裸体が尚弥の目に入る。
割れた腹筋にバランス良く筋肉の付いた引き締まった体にドキドキする。
( な…何ルイにドキドキしてるんだよ、俺。ルイは男だぞ……)
ルイは尚弥の挙動に首を傾げる。
「尚?どうした?」
尚弥はルイの問いかけにビクッとする。
「べ…別に!先に入ってるぞ 」
露天風呂に向かう尚弥の後姿を見送る。
ルイも尚弥に続き、身体を洗い、湯に浸かる。
「あー気持ちぃー」
「たまには温泉もいいな」
「外の景色を見ながら入る露天風呂は最高ですね」
それぞれ三人が感想を述べる。
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