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本棚に追加夏休みの出来事
海斗×咲州
それは雪兎との三味線勝負が終わった次の日の出来事。
「実姫?お友達が来てるわよ。誰も知らなかったから表で待ってもらっているわ」
「友達?誰とも約束なんてしてないけど…すぐ行くよ」
たまたま居た母がそう声をかけてきたが特別親しくしている友人もいないし、雪兎に負けたところのためしばらくは大人しくしていようと思っていたため不審に思う。しかし訪ねてきてしまっているのなら出ないわけにもいかず、玄関に向かう。
そっと玄関の扉を開けて門前を確認してみる。ストーカーの類であれば即通報しようと携帯は片手に準備している。
相手は門の横で背中を向けているため顔は確認できない。その状態で通報するわけにもいかないと思い、恐る恐る近づいて声をかけてみる。
「あのー…」
「あっ!実姫ちんおっはよー。急に来てごめんねー遊びに行こうと思ってさー」
「えっなんで蒼井さんが……」
声をかけるとすぐに振り返った人は蒼井海斗だった。正直今までは龍牙のお供という認識で、テーマパークに四人で行ったがその後も勝負に関する連絡が来るぐらいで、一緒に遊ぶような関係ではなかったはずだ。
「えー?龍牙を諦めたら、僕と付き合わない?って言ったじゃーん。雪りんに負けちゃったしーいーでしょー?」
「っ!僕そんなに軽くないって言ったでしょ?それに昨日の今日で誘いに来るとか信じらんない!」
今まで龍牙のお供だからと敬語を使っていたが、驚きの理由と行動力に敬語はいらないと判断する。
「えー?善は急げって言うし?何か予定でも入ってたー?」
「予定は入ってないけど…ってそういう問題じゃないでしょ?!」
「まぁまぁ、じゃ、いこっか!」
「嘘、何にも持ってないし、ほんとに行くの⁈嘘でしょー!」
そんな調子で手を引かれ、半ば強制的に遊びに連れ出されてしまうのだった。

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