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それからしばらくは、大陸の東側が騒がしくなっていた。
青州で、黄巾党の残兵が挙兵したり、同じ袁家である袁紹と袁術が戦ったり、あの呂布が暴れまわっているという話も聞いた。
村がある辺りはまだ静かなものだが、ここだっていつまでも平和であるとは限らない。
やはり、董卓一人がいなくなっただけでは、乱れた世の中は変わらないのだ。
「誰かが、世の中を変えてくれなければ……」
それはいったい誰だろうか?
今の時点では、やはり袁紹だろうか?
袁紹は、あの袁術を降している。そこには、曹橾という人物も協力していたということだが、名だけなら袁紹の方が上だろう。
「父さまは、私ならどうするべきか分かると言っていた。きっとそれは、世の中を変えてくれる人を見つける事なんだ」
春麗はそう呟くと、母親に自分の思いを告げるため家路を急いだ。
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