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森の中はまさに砂漠のオアシスだった。
生い茂る木々が太陽の光を遮り、森の中を吹き抜ける風は火照った体を優しく冷ましてくれる。
しかしまだゴールではない。
道と言えるかどうかも怪しい道を歩き、森の奥へ、奥へと進んで行く。
そうやってたどり着いたのは小さな池。まるで池を避けるようにそこだけ木が生えておらず、澄んだ水面はキラキラと太陽の光を反射している。
ふと、いつかのテレビで放送されていたアニメ映画で、傷を負った主人公が連れてこられた森の中の大きな湖を思い出す。それと比べると、こちらの池は子供用プールのような広さだが。
池のふちに腰掛け、靴と靴下を脱いでズボンを膝まで捲り、歩き続けて熱を持った足を冷たい水の中に入れた。じんわりと熱が溶け出していくような感覚が心地良い。
しばらくそうしていると、草を踏みしめる音と荒い呼吸音が聞こえてきた。
少しだけ身構えるが、すぐにそれが無意味だと分かった。
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