クマリンの沈殿

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クマリンの沈殿

 彼女が桜のコロンをくれた。 「桜の香りって、クマリンっていうんだって。可愛いよね。毎日、沢山使って」  彼女に会ったのはそれが最後。  クマリンが毒と知ってから桜の葉が、コロンが肌へ染みるように、私を沈ませる。
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