第一章 出会い

7/8
前へ
/23ページ
次へ
ベラが 「ねぇ、それ得意な魔法じゃないでしょ? 1回でいいから得意な魔法を見せてくれよ。」 と、言ってきた。 私はそれに応じて得意の2つの魔法を見せた。 そしてベラは少し悩んでから、 「…火の魔法は練習しない方がいいかもね。」 と言った。 私はそれに対して 「…どういうこと。」 と聞いた。 ベラは困ったように 「本当に言ってもいいの?」 と言ったので私は 「もちろん。自分の弱みは知ってなんぼでしょ。」 と言った。 それにベラは 「わかった。話すよ。」 と言ってくれた。 私は息を飲んだ。 「火の魔法を使ったら、2つの得意魔法の威力が上がったように思ったと思うんだ。」 ベラは少し待って 「…だけど、実際はどれも変わってないんだ。火魔法は、ご主人の体質に合わないんだ。 だから、それ以外を練習した方がいいかも。」 私はベラに、 「なんで…なんで、威力が上がったように感じたのがわかったの?」 それにベラは 「火の魔法は、体の体内の火や思いから威力が強くなることが多い。だから、それの火にガソリンを注ぐような役割もあるんだ。でもこれは一時的なもの。申し訳ないけど、ご主人には、この使い方は合わないと思う。」 と言った。 私は なんでそんなことがわかるの? と聞きたかったが、ベラの様子を見てそんなことは言えなかった。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加