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「なっ?!」 「別に襲わないって? 血はくれる約束したんだし」 「な、舐めた」 「美味そうだから、摘んだだけだ」 「ダメだよ? 血だけで良いんでしょ?!」 莉子がムッとして睨んでいると、ダークな月風はフッと笑うとこう聞いてくる。 「うーん? 莉子って男居ないよな」 「だったら何よ?」 「フッ 俺の女にしてやる」  「は?!」 「血は良いとして… 頂くかな」 「…嫌よ?」 「な、何故だ?」 「好きな人と付き合いたいもの! 当たり前でしょ?」 「ぬっ 俺にだって迫る権利はあるだろ」 「ありません! お風呂は貸すから、絶対部屋に入らないでね」 「フッ だから、危ないから離れないって?」 「一緒に寝るって事?」 莉子が首を傾げながらそう聞いてくると、ダーク月風はニッコリ微笑む。 「取り敢えずは他の奴が入れないように結界張ってるけどな?」 「そ、そうなの?」 「うん? 莉子宅だけな」 「そ、そうなんだ? 何かありがとう」 「俺の餌だからな? 他のに渡す訳にはいかないからな」 「もう、いい。 一人で寝る」 「あ、風呂は?!」 「朝入る」 莉子はそう告げると、部屋に入ると一人でベットに横になってはぼんやりしていた。 (何か、疲れた… 弥生さんに輸血のストックお願いしておかないとね) 莉月は横になったままでメールを作成すると、転送したのを確認するなり眠ってしまった。 「フッ 本当に寝てるし」 「…ん」 「…にしても、何なんだこの匂い」 ダークな月風も莉子の甘い香りには疑問を持っていたので、近づくと嗅いでみる。 「…ん?」 「…起きたか」 「な、何してるの?!」 莉子がビックリしている理由としては、ダークな月風が馬乗り状態だからだ。
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