Day 42

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Day 42

「今日も、お馴染みの密会だね」 「密会て……」  教卓に頬杖をついた晴音は、いつもの調子で僕をいじってくる。  静かな教室に、二人きり。  半年以上経てば妙な背徳感も薄れるかと思いきや、どうやら僕の考察は外れていたらしい。  一日一日、毎放課後が、ドキドキの連続だった。 「結局颯くん、私のこと、どうだったの?」  ふと、尋ねてきた君。  今だから、無性に気になる。  君があのとき、どんな気持ちで僕に笑いかけていたのか。  どんな気持ちで、教卓に寄りかかっていたのか。 「好きだし、なんなら世界一可愛いと思ってるけど」 「あら嬉しい」  恥じらいをかなぐり捨てて放った本音混じりの言葉に、おどけてみせた君。  だけど、夕日で誤魔化せないくらい耳が赤く染まっていたこと、僕は見逃してはなかったよ。  休日の、私服姿はやっぱり可愛いかった。  平日の、制服姿の晴音も十分すぎるほど可愛かった。  けれど、んだ。 「案外颯、私に惚れちゃってるもんね」 「こら、調子に乗らない」  ――その日をさかいに、晴音は学校へ来なくなった。
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