蛙の呪いの解き方は

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エルトは生まれつき高い能力を持っていた。能力といってもそれを分類すれば、その特性は多岐に渡る。彼が特に優れていたのは魔法の力。それこそそれなりに噂になる程度にはその能力は高く、加えて剣の腕までたつのだから非常に優秀な人物として幼少より両親や、周りの大人からの多大な期待を背負って生きてきた。

そんな彼が成人を目前に控えたある日、冒険者になると言って育った村を飛び出したのを止めるものはいなかった。村から馬車で4日ほど、たどり着いたダンジョンを有する町は非常に活気に溢れ、田舎者だったエルトはすぐに様々なものに目を奪われる。質の良いものを販売する道具屋に、それぞれに多種多様な得物を携えた冒険者で賑わう酒場。一夜の夢を売る歓楽街でさえ、エルトにはとても素晴らしいものに見えた。

適応力に優れる彼はすぐに町での生活に馴染んで、着実に冒険者として名を上げていく。その成長速度には稀なものがあり僅か3ヶ月で中級冒険者に成り上がったエルトは期待の新人冒険者として名を馳せ、多くの大手冒険者ギルドから勧誘の声が掛かったほどだ。