3人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
3月31日
明日になれば、一本木高校で番格を務める
天猪大好(あまいの・ひろよし)と
その大親友で参謀役を務める南雲弥七郎(なぐも・やしちろう)は
最終学年の3年生になる
彼らは春休み最後の日に、二人で隣町までカラオケに行っていた
「いやー、楽しかったなー、カラオケ!」
「沢山歌ってスッキリしたね」
不良番長と秀才優等生
性格が全く違う二人だが、幼稚園時代からの幼馴染みで、大の仲良しであった
「明日からまた学校だな」
「同じクラスになれると良いね」
「そうだなー、俺はヤシチが居ねえと、テストが不安だからな」
「もう、喧嘩にばかり明け暮れてるからだよ
でも安心して、ヒロちゃんと別のクラスになっても、勉強は教えるよ、絶対見捨てたりしないから」
「ありがとうよ!心強いぜ!
俺もお前が誰かに酷い事されたら、絶対仇取ってやるからな!!」
この通り、二人は硬い友情で結ばれていた
その時、大好はある事を思い出した
「あっ!そうだ!
カラオケ屋前の自販機で売ってた新作ロイヤルミルクティー買うの忘れてたぜ
まだそう遠くまで来てねえし、買いに戻るわ
ヤシチ、わりいけど、ここで解散な!」
「うん、分かった、じゃあまた明日迎えに行くから、一緒に学校に行こうね」
「おう!じゃあな!気をつけて帰れよ!」
大好はそう言って、小走りで隣町へと向かった
最初のコメントを投稿しよう!