番長・お菓子ハウス

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3月31日 明日になれば、一本木高校で番格を務める 天猪大好(あまいの・ひろよし)と その大親友で参謀役を務める南雲弥七郎(なぐも・やしちろう)は 最終学年の3年生になる 彼らは春休み最後の日に、二人で隣町までカラオケに行っていた 「いやー、楽しかったなー、カラオケ!」 「沢山歌ってスッキリしたね」 不良番長と秀才優等生 性格が全く違う二人だが、幼稚園時代からの幼馴染みで、大の仲良しであった 「明日からまた学校だな」 「同じクラスになれると良いね」 「そうだなー、俺はヤシチが居ねえと、テストが不安だからな」 「もう、喧嘩にばかり明け暮れてるからだよ でも安心して、ヒロちゃんと別のクラスになっても、勉強は教えるよ、絶対見捨てたりしないから」 「ありがとうよ!心強いぜ! 俺もお前が誰かに酷い事されたら、絶対仇取ってやるからな!!」 この通り、二人は硬い友情で結ばれていた その時、大好はある事を思い出した 「あっ!そうだ! カラオケ屋前の自販機で売ってた新作ロイヤルミルクティー買うの忘れてたぜ まだそう遠くまで来てねえし、買いに戻るわ ヤシチ、わりいけど、ここで解散な!」 「うん、分かった、じゃあまた明日迎えに行くから、一緒に学校に行こうね」 「おう!じゃあな!気をつけて帰れよ!」 大好はそう言って、小走りで隣町へと向かった
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