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「で、また寿命を延ばしてくれるのか?」
「今回、は、オ前の意思ヲ尊重シヨウ、と思ウ」
俺の意思?
「オ前ガ、生キタイ、と思ウナラ、繋グ。タダシ、ワタシ、が用意スル5本目、は細イ、ロウソク」
「あ?」
「ロウソク、の太サハ、ソノ人生、の浮キ沈ミ、の激シサ、を表ス」
「ほっそいロウソクだったら…」
何事もなく、ひとり寂しく生きていくという事か。
つまり、俺の今までの人生が波瀾万丈だったのはコイツのせいかと納得する。
「コレカラ、細ク長ク生キル、か、コノママ死ヌ、か…ドウスルよ、男」
骸骨が俺に選択を迫る。
「じゃあ…最後のロウソクの代わりにさ、コレに火をつけてくれよ」
俺はいつの間にか手にしていたソレを、骸骨に手渡した。
「気をつけてな」
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