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「たいせつな子を気遣うのはあたりまえだろ。
時期を見て迎え入れるつもりだったんだ。
ユナに恋人ができそうな気配があったら、すぐさま手をまわしてそうならないようにしていたしね。
それをナツときたら、ユナに不穏な魔法をかけるなんて」
ロビンさんのご機嫌がどんどん悪くなってきた。
ここまで不機嫌を露わにするロビンさんを見るのは初めてだ。
こののち大いなる兄弟ゲンカに発展してしまう可能性大である。
兄弟魔法大合戦をここでくり広げられたくない。
というか、わたしが恋愛できなかったのはロビンさんが裏で手をまわしていたせいだったのか。
やはりロビンさんはひと筋縄ではいかないようだ。
「あの、ロビンさん。
ナツさんがわたしにわざと魔法をかけたってこと、いままで本当に知らなかったんですか?」
「その可能性を考えなくもなかったけど、まさかそんな強引な手段は取らないだろうという思いがあった。
すまない、ユナ。
もっと兄さんを疑うべきだったよ」
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