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「ロビンさんのせいじゃないんだから、謝らないでください。
だって、わたしを守ってくれたのはロビンさんじゃないですか。
ロビンさんが助けにきてくれなかったら、いまごろどうなってたことか。
ロビンさんには感謝しかないですよ」
「ユナ……」
ロビンさんは、もどかしげに眉をよせながらわたしの肩を抱きよせた。
ロビンさんの匂いが広がる。
ああ、幸せ。
ナツさんにしてやられたことは悔しいし、気づいていたくせに先延ばしにしていたロビンさんもムカつくことはたしかだ。
でも、ロビンさんの腕のなかにいると全部が幸せに溶けていく。
わたしってチョロインだなぁ。
めんどくさい系チョロイン……。
大好きな人の腕のなかでうっとりしながら、わたしは言った。
「これで一件落着ですよね。
わたしの猫鳴きとフェロモンも治ったし、すべて無事解決ですよね。
よかったぁ」
「へ?
治ってないよ?」
当然のような顔をしてナツさんが言ったので、わたしは目を剥いた。
ロビンさんの腕をガバッと跳ねのけて、ナツさんのほうに身を乗り出す。
「な、な、な、治ってない?」
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