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ナツさんは、少しだけ考え込む表情になったあと、名案を思いついたかのように言った。
「ロビンに向かって『結婚してください!』って二時間おきに言えばいいじゃん。
そのセリフさえ言えば治るんだしさ」
「それじゃただのイタイ子じゃないですか」
エーリカちゃんに見られたら、なんて言われるかわかったものじゃない。
ナツさんはさらに考え込んでいる様子だ。
もう、どんな提案が来ても驚かないし、肩を落とさない自信がある。
「そうか、わかったぞ。
百万回だ!」
「ひゃくまんかい?」
聞き返したわたしに、ナツさんは大きくうなずいた。
それを受けて、ロビンさんも反応する。
「ああ、そうか。
その手があったか」
「だろ?
達成率があまりにも低いせいで、教練書のスミのほうにちっさな字で書かれてただけのヤツ。
それを実行すれば無事治るんじゃね?」
「そうだな。
それがいちばん確実な方法だ」
「どんな方法ですか?」
いくら達成率が低くても関係ない。
それをすれば治るのなら、根性でやり遂げてやるぞ。
ナツさんは、目をキラキラさせながら告げた。
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