25 弟思いのナツさん、いきさつを語る

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「一時的に治す方法を百万回実行すれば、どんな魔法も解くことができる。  つまり、仔猫ちゃんは百万回、ロビンとキスすればいいんだよ」 「……。あ?」  ひゃく……まん……かい? 「それが最も確実かつ簡単な方法だよ。  あっというまに治してみせるから、安心して」 「いま、あっというまって言いました?」 「いやーよかったよかった。  これで本当に一件落着だな。  俺、いい仕事したぜ!  それじゃあもう帰るから、ふたりきりで思う存分イチャイチャしてよろしくどうぞ」 「え、ちょ、待っ……」  無慈悲にも、ナツさんは瞬間移動でかき消えてしまった。  ソファから中腰に立ち上がったまま茫然としていると、クイっと引き寄せられて、お尻が座面に戻る。 「百万回……百万……」 「すまない、ユナ。  ナツの暴走のせいで、不自由な思いをさせてしまって」 「いえ、それはもういいんです。  こうしてロビンさんと再会できたんだし……すべてがナツさんの計算どおりというか、壮大な兄弟愛の、避けられぬ終局というか……」
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