26 エピローグ

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「うん。  伝えてくれてありがとう。  震えるほどに、嬉しかったよ」 「大好き……大好きなんです。  でも、わたし、ダメなんです。  は、伯爵夫人になんて、なれない……っ」  ロビンさんにみっともなく縋りつきながら、しゃくり上げた。   「でも、奥さんになれなくても、愛人、には、なりたくないんです~……!」 「ばかだな、ユナ。  なによりもかわいいきみを、愛人にするわけないじゃないか」  なだめるように背中を撫でながら、ロビンさんが言う。 「再会したときからずっと、伝え続けてきただろう?  俺が愛しているのはユナだけだよ。  ユナ以上に大切なものなんてひとつもない。  結婚したら、俺の奥さんはユナだけだ。  ずっと、一生、ユナだけだ」  どうしよう。  ロビンさんの声が、言葉が、胸のなかに入り込みすぎて、いっぱいいっぱいになって苦しいよ。  苦しいけど、嬉しくて、幸せで、どうしていいかわからない。 「わたしで、いいんですか。  テーブルマナーも知らないし、ダンスもできないし、貧乏な庶民で、貴族のことなんて、なにひとつわからなくて――」
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