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と、まあ大体あの四人のクズさを話したが、
俺があいつらのことを苦手なことがわかっただろうか?
っていうか、あの四人と三年間学校が一緒って死ぬほど嫌なんだが。
途方もない未来を想像していくらか落ち込んでいると、ふわっとなにかに包まれる感覚がした。
「・・・父さん」
顔を上げると、自分の父親が終始穏やかなめでこちらを見つめていた。
「・・・あの子達となにかあったんだろ?玲。」
思わず、ギクっとひと昔前の漫画みたいなリアクションをとってしまった。やばい、顔に出てたか?
「でも大丈夫だよ、玲。高校に入ったらすぐにいい友達が見つかるさ。」
「父さん・・・」
「それでもし玲を苦しめる奴がいたら父さんに言ってね。すぐその子をどうにかしてあげるから。」
にっこりと微笑む父さんは、最後の方は早口でそう言った。うん、父さん・・・「その子」はいらないよね?
「ありがとね、父さん。」
俺はゆっくりと父さんから離れた。
そうだよな。別にあいつらと無理に一緒にいる必要はないしな。うんうん。
っていうか、そもそもあいつらと同じクラスになるのかどうかわからないし。うんうん。
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