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ある晩、梓は自宅に帰る途中、背後から誰かに襲われた。驚いた彼女は抵抗し、必死に逃げ出そうとした。しかし、強い力で体を押さえ付けられ、地面に押し倒された。
馬乗りになって自分の口を押さえつける人の顔を梓は見た。あの店の店長だと思っていたその人物は、力強い肉体とは不釣り合いな幼い少女の顔だった。年老いた浅黒い首の上に付いているその頭は何?
「置いて行かないで……」
もう片方の手が首に伸びた。梓は嫌悪感で、その言葉を聞き逃しそうになった。私が置いて行ったのは……
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