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「そうやな…。皆、トシ取ってしまってるし…。仕方ないわな…」
私は青い空にタバコの煙を吐いた。
「タバコもそうやで、皆、昔はタバコ吸ってたのに、今は誰も喫煙所にもおらん…。皆、身体の為にタバコも止めるんやな…」
私は無言で、その言葉に頷いた。
「兄貴はいつ帰るん…」
ユウジはタバコの灰を灰皿に落としながら言う。
「そうやな…。まあ、しばらくこっちに居るつもりやけど…」
今度はユウジが無言で頷いた。
「新幹線、混んでたか」
ユウジは首を横に振った。
「そうでも無かったな…。まあ、朝早いってのもあったかもしれんけど…」
ユウジは今日の法事の為に関西から朝一番の新幹線でやって来た。
仕事の関係で、今日しか休みが取れず、法事が終わり次第、直ぐに帰ると言っていた。
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