〝全く興味がない〟それだけだった

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ソフィーアにとって都合の良い条件ばかりを盛り込んだ誓約書にサラサラとサインしたミケーレは、ソフィーアの思惑通りに動いてくれた。 「わたくし、もうミケーレ様とは関係ありません」 「ソフィーア、だが‥!」 「婚約破棄はわたくしの元婚約者でもあるミケーレ様から申し出た事です。それにこの誓約書にも書いてあるではありませんか‥‥2度とソフィーア・レンドルターとは婚約しないと」 「!!」 「‥‥ソフィーア」 「これは正式な誓約書‥‥破れば公爵家とミケーレ様の評判は下がりますわよ?」 「けれど、それは‥!」 「わたくしは譲りません。この誓約書に従って、互いの家が本人達の意思を尊重すればそれで終わり。簡単な話です」 「誓約書は無効だ」 「いいえ‥もうわたくし達は成人しております。御自分のした事にはミケーレ様自身で責任を持つべきですわ」 「‥っ」 「それとキチンと書類は最後まで読むようにミケーレ様に教えて差し上げたほうがよいかと」
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