〝全く興味がない〟それだけだった

51/58
前へ
/58ページ
次へ
「勘違いなさっているようなので、言わせて頂きますが‥‥私はソフィーア様の強さと剣捌きに惚れ込みました。ヘール王国最大の武術大会、女性部門で圧倒的な成績で優勝した貴女は、まるで女神ヘールのようだと思ったのです」 「ラバンジール様には負けますわ」 「力ではそうかもしれませんが、ソフィーアの繊細な剣捌きに敵うものはいませんよ」 「恐れ入ります」 「その場ですぐに婚約を申し込んだが"婚約者がいるから"と丁重に断られました」 ラバンジールはソフィーアに跪くと手を取り、そっと口付ける。 リマもソフィーアに熱い視線を送りながら言った。 「俺は不治の病だったんだ‥‥世界中から色んな医師を呼んだが、どの医師も匙を投げた。あと数年も生きられないだろうと言われたんだ。けれど偶々アバン帝国にレンドルター伯爵が自国の商品を紹介する時に、共に居たのがソフィーアだった」 「あら、懐かしいお話ですね」
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

422人が本棚に入れています
本棚に追加