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君は桜
桜の花を見るたびに
嗚呼また来てしまったと
忌々しく思う
君と過ごした僅かな時間
あんなにも
誰かを好きになれたのは
初めてだった
桜が散るのを見るたびに
君の最期を思い出す
『また会いに行くよ』
君は言った
僕はいつまで待てばいい
来るかわからない
きみのことを
サァっと桜の花びらが
風に舞って
僕は一瞬目を瞑る
目を開けたとき
君が目の前に
居たらいいなと
叶わない
儚い
望みを抱いて
僕は目を開け
桜を
見つめる
君は
僕の『桜』だった
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