妖怪大運動会

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 人間界と隣り合わせのように存在する妖怪世界。  とある真夜中、赤鬼(あかおに)大入道(おおにゅうどう)が酒盛りをしていた。 「今夜はいい月だ。酒を飲むのに、まさにふさわしい日だぜ」 「そういいつつ、おまえはいつだって酒を飲んでいるだろう」 「うるせ。好きなもんを浴びるように飲むのがいいんじゃねぇか」  そう言って、赤鬼は大きな口を開けて酒を流し込む。大入道はやれやれと首を横に振った。 「そういえばよ、この間ふと思ったんだが、お前と俺が戦ったら、どっちが勝つと思う? 当然、俺だよな」  赤鬼の言葉に、大入道はむっと眉間に皺を寄せる。 「何を言う。お前より俺のほうが強いに決まっている」 「んだとっ!」  赤鬼は酒壺を壁に投げつけて立ち上がる。 「だったら今この場で、どっちが強いか決めようじゃねぇか!」 「いや待て。俺たち二人がこの狭い家の中で争ったって、どっちが勝ったか証人がいないじゃないか。それに他にも自分たちが強いと思っている連中がいる。いっそのこと、そいつらも含めて、なにか催しをやるのもよかろう」 「う~ん。それもそうだな。最近は、なにかと暇だからな」 「では、決まりだな」 *   *   * 「それでは、第零回、妖怪大戦争を! じゃなかった! 妖怪大運動会を開催させていただきます!」  大入道が言った催しは、我こそは力自慢、筋肉自慢だと言い張るモノたちによる大運動会をすることになった。観客席には大勢の妖怪たちがいて、会場となっている広場には出場選手たちがすでに待機している。 「司会進行は、わたくし、二口女の(りん)(れん)が、担当させていただきます! 精一杯、頑張りますので、よろしくお願いしますっ!」  燐が勢いよく頭を下げると、ゴウゥンと燐が額をぶつけた音が会場に響いた。 「いったっ……」 「かわいい!」 「燐ちゃんかわいいよ!」 「よっ! さすが我らがアイドル!」  二口女の燐はとても美人の顔立ちで、かつ照れ屋な一面があり、一部の妖怪たちの中に熱烈(ねつれつ)なファンがいるのだ。 「ちょっとなにやってんのよ燐! いいかお前ら⁉ 参加者全員、気張ってやんな‼」  二口女の後頭部の口、憐が女ヤンキーのように吠える。アイドルな燐と違い、憐はヤンキーなのだ。もちろん、憐のヤンキーな部分もファンには人気である。  二口女のヤンキーの実況に、周りの妖怪たちが歓声(かんせい)を上げる。 「「うおぉぉぉぉぉ‼」」 「ほら、燐。しっかりやんな!」 「う、うん! えっと……」  燐は原稿に目を落とした。 「今回の出場者の方々は、我こそは筋肉自慢、力自慢という方々ばかりです! それでは紹介していきます!  1番、草履大将(ぞうりたいしょう)さん! 2番、瀬戸大将(せとたいしょう)さん! 3番、青坊主(あおぼうず)さん! 4番、河童(かっぱ)さん! 5番、()け狸(だぬき)さん! 6番 大入道さん! 7番、赤鬼さん! それから今回は特別枠として、外国の方々にも参加してもらっています。8番、刑天(けいてん)さん! 9番、フランケンシュタインさん! 10番、メジェドさん!  以上の方々で、今回の運動会をお送りさせていただきます!」  燐の説明に、参加者たちが広場でそれぞれ鼻息荒く、競技が始まるのを待っている。 「基本的に、人間界で行われている運動会をモデルにさせていただいているのですが、色分けはしていません。とにかく1位になった人が、筋肉自慢の1位とさせていただきます」 「さぁ、さっそく始めて行くぜ! 第1種目はこれだ!」  小鬼たちが広げた横断幕(おうだんまく)には、大きく徒競走と書かれていた。 「徒競走だ! この中で誰が一番速いかを競うぜ? まぁ、ビリになっても罰ゲームは今のとこねぇから安心しな。でも、ずっとビリだった場合は、罰ゲームがあるかもしれねぇから、気を抜くんじゃねぇぞ!」 「わかってらぁ!」 「いいから始まりの合図をしやがれ!」  憐の言葉にガヤを飛ばす、草履大将や青大将たち。 「上等だ! 燐、言ってやんな!」 「は、はい! そ、それでは、スタートです!」  火の玉がボンッと破裂した。その音を合図に一斉に走り出す。だが、その直後に草履大将が倒れ、その上に瀬戸大将が倒れこんだ。 「ば、馬鹿野郎! どきやがれ!」 「わ、わりぃ! あぁ! 蹴らねぇえでくれ! いててててっ!」  草履大将が上に乗っている瀬戸大将に文句を言うが、バラバラになってしまった瀬戸大将はすでに原型をとどめておらず、体の一部は先を走っているモノたちに()られて、コロコロと転がっている。  それを燐の目を通して見ていた憐が呆れたようにため息をついた。 「こんなこったろうと思ったぜ。草履大将と瀬戸大将は相変わらず見掛(みか)(だお)しだな。二人は失格ってことで」 「で、ですね。草履大将さんは、復帰しても同じ結末になりそうですし、瀬戸大将さんは、バラバラですもんね」 「じゃ、じゃあ、俺たちは」 「はい。残念ですが、失格です」 「「ガーン‼」」  二人してショックでその場に泣き伏せてる。 「あ、そのままそこにいるとあぶな」 「どっけどけー!」  1位でゴールした化け狸に足蹴(あしげ)にされ、それから次々とゴールしてきたモノたちにも(つぶ)されていく。  土にまみれて動かなくなった草履大将と瀬戸大将を見て、燐が慌てて立ち上がった。 「きゅう、救護班! 救護はーん!」  燐が叫ぶと幽霊看護師たちがゆっくりとやってきて、二人を担架に乗せて運んでいく。 「いえぇい! 俺様が1位だぜ!」 「そいつはどうかな⁉」  運ばれている瀬戸大将が叫んだ。 「俺の体の一部が、そいつについているんだ。ということは、俺も一位ってことだ!」 「いや、それはさすがにまかり通らねぇだろ」 「そもそも、体が壊れていますしね。他の競技に参加は無理でしょう。だから瀬戸大将さんは何を言ったとしても、失格です!」 「く、くそぉ!」  瀬戸大将が草履大将の上で暴れる。 「ば、馬鹿野郎! 俺の上で暴れるんじゃねぇ! いてぇだろうが!」  そう文句を言う草履大将だが、瀬戸大将は聞いてないのか悔しそうに暴れる。 「だから、いてえって言ってんだろうがぁぁぁぁ!」  草履大将の怒声が響く中、瀬戸大将とともに二人は運ばれていった。 「お、俺様の体に、瀬戸大将の一部がついてるって、それどこだよぉ。俺様、見えねぇよ?」  化け狸はその場でくるくると回るが、瀬戸大将のかけらがついているのは背中なので、当然、化け狸は見ることができない。 「おい、狸。動くでない。拙者が取ってやろう」  刑天がそう言って、化け狸の背中についていた瀬戸大将のかけらを取ってやった。 「あ、ありがとよ」 「気にするでない。こうせねば、あやつがまたごねかねんからな」 「たしかに」  刑天は近寄ってきた幽霊看護師に瀬戸大将のかけらを手渡した。案の定、救護班のテントのほうで瀬戸大将が騒いでいる声が聞こえる。 「で、では、気を取り直して、次の競技に行きましょうか!」  燐は顔を引きつらせながらも、司会進行役としての役目を全うしようとする。 「次の競技はこいつだぜ!」  再び、憐の言葉に小鬼たちが横断幕を広げる。そこには、綱引きと大きく書かれていた。 「綱引きは人数を分けて行う競技です。振り分けについては。こちらで事前に抽選で決めさせていただきました。発表しますね」 「右陣営は青坊主、河童、化け狸、赤鬼。左陣営は大入道、刑天、フランケンシュタイン、メジェドだぜ。それぞれ左右に分かれてくれよな」  憐の言葉に、選手たちは大人しく左右に分かれる。  左陣営のメンバーは、綱の横に一列に並ぶのではなく、メジェドを囲った。 「おまえ……手はある、のか?」  大入道が自身の膝程度の身長しかないメジェドを、立ったまま見下ろす。 「我に手は……ない‼」 「「ないのかよ‼」」  バーン‼ と効果音が付きそうなほど堂々と言い放つメジェドに思わず、同じチームになったモノたちは叫んだ。 「……まぁあいい。わしがいれば、おまえさんがいなくても、なんとかなるだろう」 「拙者も勝つためならば。己が力を振るおうぞ!」 「うん、頑張る」  大入道は頭を抱えながら、自分の力に自信があるので、メジェドが役に立たなくても問題ないと言った。それに同調する刑天とフランケンシュタイン。 「手はないが、目からビームを放つことはできるぞ!」 「相手を怪我させる気か! 武士の風上にもおけんぞ! おぬしは大人しく見ておれ」 「むぅ」  口がないはずに、メジェドは唇を尖らせたような声をあげる。  一方、右陣営のほうでも、綱の横一列に並ぶのではなく、なにか揉めていた。 「向こうもなにやら揉めているようだが、こっちもこっちで」 「化け狸に河童……。力がない小者ばかりでないか」  青坊主と赤鬼が腕を組んで渋い顔をする。だが、それに不満の声を上げるのは、小者と呼ばれた河童と化け狸だ。 「おい、オラの好きなことを忘れたのか? オラが好きなのは相撲だぜ? 力には自慢があるっつうの!」 「それに俺様だって、負けてねぇぞ! なにせ俺様は化けるのが得意な一族、化け狸様だぜ? 俺様の変身、いざ御覧あれってな!」  化け狸は葉っぱ一つで大入道に変化してみせた。相手側の大入道よりちょっと小さいが、化け狸よりも数倍な大きさに変化した。だが、狸の尻尾だけは残っているのがちょっとおかしい。 「おぉ! やるじゃないか」 「狸のことは正直馬鹿にしておったが、やるじゃないか」 「ふふんっ。当然じゃないか!」 「うぅ! なんかオラが目立たないじゃないか!」 「おぬしの得意なことは相撲なのだろう? 本番で見せよ」 「おうよ!」  話がまとまった右陣営は、綱の横に大入道に変化した化け狸、赤鬼、青坊主、河童の順で並んだ。  憐は左陣営に声をかけた。 「おーい、左陣営! いい加減、綱の横に並べー。じゃねぇとまとめて全員、失格にしちまうぞー?」 「それはならぬ!」  真っ先に刑天が並び、大入道、フランケンシュタイン、メジェドと並ぶ。といっても、メジェドは最後尾に仁王立ちをしているだけだが。 「本来であれば敵同士ではあるが、今は味方同士。おまえたち、せいぜい頑張るのだ!」 「お前の手があれば、揉めることはなかったんだよ!」 「むぅ」  大入道が威張っているメジェドに怒る。するとメジェドがまた口を尖らせる。ないはずなのに。 「みなさま、準備はできましたでしょうか? それでは、火の玉さん、合図をお願いします!」  燐の言葉に火の玉が両陣の間、綱の真ん中までやってくると、ボンッと爆発した。 「うぉぉぉぉ!」 「負けてやるものかぁ‼」  両陣は一斉に綱を引っ張る。 「頑張れ、ほい。あ、頑張れ、ほい」 「メジェド、うるさいっ」  真後ろで力が抜ける応援をされて、フランケンシュタインが必死に綱を引きながら文句を言う。 「エジプト神である我の応援を拒絶するとは……」  メジェドは膝をついて、大きな瞳から涙をボロボロとこぼす。だが、誰もが綱引きに夢中でメジェドのことは無視だ。 「ぐぬぬぬぬ!」 「負けぬぅぅぅぅ!」 「両陣まったく引けを取りません! とても白熱していますね! みなさま~、頑張ってくださ~い‼」 「アイドルの燐ちゃんに応援されたからには、負けるわけにはいかねぇ! 全員、気合い入れろやぁ‼」 「「おぉぉぉ‼」」  燐のファンの一人である赤鬼の言葉に、右陣営側の力がこもる。縄の中心に巻かれている赤い鉢巻が、右陣営に寄る。 「こっちも燐ちゃんにあんな可愛く応援されて、負けてられるか! ふんぬぅぅぅ!」  大入道の力で、鉢巻は左陣営に寄る。 「こりゃあいい勝負だな! だけど、なんとなくだが、この後の展開が予想できちまうな」 「え? 憐。それどういう意味?」 「見てりゃわかるよ」  表の口と裏の口で会話をする二口女の燐と憐。でも、憐は何かを察したようだったが、同じ頭脳と記憶、知識も共有しているはずなのに、燐には憐の言いたいことがわからず、首を傾げた。だが、ぶち、ぶち、と何かが千切れかけているような音がした。 「うぉぉぉぉ!」 「うりゃあああ!」  両陣が力を籠める。その瞬間、ブチブチッっと音を立てて、縄が真っ二つに千切れてしまった。 「うぉ!」 「ぎゃ!」 「ぐえ!」  縄が千切れた反動で、全員が後ろに倒れこむ。右陣営の最後尾にいた河童は、前方にいた青坊主たちに押しつぶされ、左陣営では、しょぼくれていたメジェドが押しつぶされた。  結果的に河童とメジェドは目を回してしまい、今後の競技に参加は不可能ということで、救護班によって運ばれていった。 「憐が言ってたのって、こういうことだったんだね」 「縄のほうが耐え切れないのは、予想済みだ。だって、そこらへんで拾ってきたもんだぜ? 元がボロかったしな」  残った6人はそれぞれ立ち上がり、服についた土汚れを払い、化け狸は変化を解いた。 「残っている選手は6人になりましたね。次の競技はどうしましょうか? 一応、予定ではいろいろあるんですけど……」 「もう面倒だから、総当たり戦でいいんじゃねぇか? 人数もちょうど6人だし」 「ですね! では、諸々の競技をすっ飛ばして、総当たり戦で行きましょう!  最初は互いに協力しあって、敵を潰すのもよし。最初から全員を叩き潰す勢いで行ってもよし。もう、なんでもありです! さっそく始めちゃいますよ~」 「試合開始だごらぁ‼」  憐の気合いが入りすぎた開始の合図とともに、火の玉が爆発して、総当たり戦が始まった。 「ふんぬ!」 「負けん!」  赤鬼と大入道が互いの拳をよけたあと、力比べをするように互いの手を握りこむ。青坊主は刑天と殴り合いをしており、フランケンシュタインと化け狸は互いを睨みあっていた。 「動物、いじめ、だめ」 「俺様、動物じゃなくて、一応、妖怪なんだけど……」 「いじめ、だめ」 「や、やりずれぇ‼」  フランケンシュタインは「いじめ、だめ」しか繰り返さず、狸は別の悲鳴を上げた。するとフランケンシュタインは他で戦っているモノたちのもとへ走って行ってしまった。化け狸をその場に残して。  フランケンシュタインは殴り合いをしている青坊主と刑天を同時に殴り飛ばして、倒れたところをさらに観客席のほうへと投げ飛ばすという荒業に出た。 「ぎゃああ!」 「なんでこっちに投げるんだよー!」  観客席のほうから図体がでかい二人が飛んできたことで、悲鳴が上がる。だがフランケンシュタインはそんなことはお構いなしに、今度は赤鬼と大入道のもとへ向かう。それを見た赤鬼は大入道に提案した。 「わしらの戦いを邪魔されとうない。大入道よ、今はあいつを共に潰さぬか?」 「いいだろう!」  そうして二人は一時休戦をして、フランケンシュタインに向き直り、ファイティングポ―ズを取る。だが、フランケンシュタインは一定の距離に来ると足を止めた。 「な、なんだ?」 「来んのか?」  フランケンシュタインの動きが読めず、赤鬼たちは混乱する。すると、フランケンシュタインは両腕を伸ばし、彼らの顔に標準を向けた。 「……発射」  その一言で、フランケンシュタインの両腕が勢いよく飛んだ。 「「えぇぇぇぇ⁉」」」  これには燐と憐だけでなく、会場全員が驚きで目を見開く。当然、予想外の行動すぎて赤鬼と大入道も反応できず、もろに顔面に勢いよく飛んできた拳を食らい、二人はその場に倒れた。そして、フランケンシュタインの腕はガションッと戻ってくる。 「いや、もはや人造人間じゃなくて、ロボットじゃねぇか‼」  憐が思わずツッコミを入れる。  結果、試合会場に残っているのは、フランケンシュタインと化け狸だけだった。化け狸は腰に手を当てて、フランケンシュタインに向けて指をさす。 「おい、おまえ! 俺様が狸だから攻撃に躊躇してんだろ! 俺様だって、変化すれば筋力だってその妖怪そのものになるんだ! もう一度、俺様の変化を見せてやる!」  化け狸はそう言って、今度は赤鬼に変化した。狸の尻尾を勢い良く、ぐるんぐるんと振ってやる気を見せる。 「さぁ、かかってきやがれ!」  化け狸赤鬼がそう息巻くが、フランケンシュタインは実況席にいる燐のもとに近寄ってきた。 「……俺、棄権(きけん)、する」 「へ?」  思わぬ言葉に、燐は目を瞬かせる。フランケンシュタインは、化け狸を指さした。 「動物、いじめ、だめ、絶対」 「えっと……化け狸さんは妖怪ですけど、動物でもあるので、戦いたくないと?」 「うん」  大きく頷くフランケンシュタイン。 「棄権をするということは、負けを認めるということになりますが、それでもかまいませんか?」 「動物、いじめ、だめ、絶対」 「何度も言わなくてもわかったっつうの! おめぇの棄権を認めてやる。おい化け狸! 今回の優勝は、お前だ。よかったな‼」  ボフンッと音を立てて、化け狸は変化を解いた。 「俺様、結局、あまり活躍(かつやく)できてない気がするんだけど……。だって、最初の徒競走なんて筋肉関係なかったじゃん!」 「綱引きじゃ、まぁまぁよかったんじゃねぇか? 大入道に化けたことで、力が拮抗(きっこう)してたわけだし」 「俺様としては、誰かと一対一とか、一対複数で戦いたかったんだよー‼」  地面に伏して「うわぁぁぁん‼」と泣く化け狸。観客からは同情の視線が向けられた。 「燐、化け狸のことはほっといて、今回の運動会の閉幕の言葉を」 「う、うん。では、これにて、第零回、妖怪大運動会の閉幕とさせていただきます! 優勝は化け狸さんです‼」 「嬉しくないぃぃぃ‼」  泣き声と共に、化け狸の悲しむ声が響き渡った。
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