642人が本棚に入れています
本棚に追加
とにかくバッドエンドエンド回避に向け、一番の問題である子作り回避ミッションは現在進行形で進められている。
あれから私はひたすらローランドを避けまくっていた。
夫婦の寝室は別にし、一緒に食べていたらしい朝、夕の食事も別の時間にして貰った。
なんかたまに王宮で行われてる公式の行事や社交パーティーとかは毎回欠席し、仮病を使って寝室に引きこもってる。
だってその場合、ローランドと同伴しないといけないらしいから。
あんな男、皆の前でポツンと一人にしとけばいいんじゃない?
この国は小国だが意外と広大な王宮内に中央行政庁や裁判所、神殿などがある。
ローランドはほぼ毎日行政庁に出掛けてる。
朝やちょこっとした合間に廊下などで顔を合わす場合もあるが、大抵は向こうが真面目に仕事している。
真面目に仕事もしてくれて、生活させてくれてるならまあいい男だよね。王だし。
今日も無駄に顔がいい。
っても相変わらず害虫を見るような失礼な顔で睨んでくるけど。
まあいい。
アデリナ自身はまだ若い設定だけど、私の実年齢からいくと向こう4〜5歳くらい年下だし、年下の残念な男だと思えば鼻で笑ってあげる余裕だって出てくる。
「フッ。」——あ、口に出ちゃってた。
「———!!」
数秒お互いを睨みつけ合い、ランドルフを背後に連れたローランドは不愉快そうな顔をして向こう側に歩いて行った。
あー怒ってる、怒ってる。
でも別に平気。
だって私アデリナじゃないし!
このまま嫌われてローランドと離婚できるならそれでいいと思ってるわけで。
まあ離婚については色々慎重に考える時間が必要ね。
◇◇
「……国法ですか?」
「うん、そう。この国での離婚に関する法律ってどうなってるのかなと思って。」
ローランドが仕事に行ってる間、私は王宮内にある図書館にホイットニーと共に来ていた。
他にも王妃付きの侍女という者達がいたが、なんせ彼女らは性格が悪いから置いて来た。
最初のコメントを投稿しよう!